2007年10月04日

かんじんな場面で、大酒を飲んで台詞を忘れます

10/4は誕生日なので、何か書こうかと思った。

同じ誕生日の有名人は北島三郎やペット・ショップ・ボーイズの人(どちらか忘れた)とか、
ジュビロ、いや今はグランパスか・・、とにかくサッカー選手の藤田に横浜の仁志、
最後に本当にどうでも良いのだが、T.A.T.uのどっちかもそうらしい。

まぁネタにはなりそうにも無い。

10/4で一番覚えているものと言えば、モンティ・パイソンのメンバーで、
一番エキセントリックなキャラでもあったグレアム・チャップマンの命日である。

GrahamSuihei[1].jpg

僕はモンティ・パイソンが大好きであるし、そのメンバーの中でもシュールなスケッチ(コント)
や演技を多く残したグレアム・チャップマンが最も好きなメンバーである。



僕はモンティ・パイソンを観るまでお笑いの良さがわからないと言う偏屈な人間だった。
最も子供の頃に観た様なドリフとかは別にしてもだ。
それでもそれは古き日の思い出だし、逆に『おれたちひょうきん族』なんかは当時は
おかしくても、後で思い返すことが少ないようなものになってしまった。

モンティ・パイソンを始めて観たのは23歳くらいの時だろうか?
ちょうどその時友人が熱を出して寝込んでいたので何かビデオでも借りてあげようと
思い、レンタル屋で物色していた時に見つけたのだった。
勿論ラトルズがモンティ・パイソンのメンバーの発案で始まっていたのは知っていたし、
英国文化を知る上でもモンティ・パイソンが良いと言うのは聞いていたが、英国の笑いが
日本人でもわかるものなのだろうか、ましてや笑いのわからないこの自分に。

そんな疑念があったのは事実である。

結果としては、初めて観たのは第二シリーズの1回目と言う絶頂期にも関わらず、
30分持たずに寝てしまった。

それでも何処か心に引っかかるところがあって、何度か見ていくうちにこの英国的
な笑いの世界の虜になってしまい、当時は現在のように全てのタイトルが再発
されておらず、廃盤だったのでレンタル屋にあった在庫くらいしか見ようが
無かったので、色々な所に探しに行ったのを覚えている。

その後第1から第4シリーズまで続くTVシリーズを制覇して、映画3本、
ドイツ版モンティ・パイソンなど基本的なところはおさらいした。

後はジョン・クリーズの『フォルティ・タワー』とかペイリン&ジョーンズの
『リッピング・ヤーン』なんかのようなソロ・ワークも観た。

そうそう、勿論エリック・アイドル率いるビートルズの偉大なるパロディ、
『ラトルズ』もである。ジョージもミック・ジャガーも出演してて結構凄いのだ。
何よりももう一人の主要メンバー、ニール・イネスのビートリーなオリジナルが
物凄いクオリティなのだけど。



ラトルズ、そしてイネスの話は別の機会に譲るとして、キャラとしては長身かつ
金髪で中々のジェントルマンな風情であるチャップマンは最初に目に付くのだが、
スケッチの中では決して主役級ではないかもしれない。

ジョン・クリーズなら”バカ歩き”から”チーズ・ショップ”まで人気のキャラが多く、
テリー・ジョーンズは全裸のオルガン弾きからペパーポット(おばさん)役など
進んで汚れ役を担ってる。逆にペイリンは長尺スケッチ「自転車野郎危機一髪」
のピザー青年みたいなのから信頼ならない司会者まで幅広くある。
エリック・アイドルはとてもイケメンな優男であり、女性のアイドルかつ人気者だったし、
しゃべり倒しみたいな一人スケッチは独壇場である。後は”Nudge Nudge”か。

ではチャップマンは?となるとこれが難しい。勿論権威的かつ威圧的なキャラを
スケッチでは多く演じているし、これらは彼とクリーズの得意とするキャラである。
しかしながら、チャップマンには他の人のように代名詞になるようなキャラは無いかも
知れない。個人的に”ミスター・ニュートロン”は大好きであるが、第4シリーズ自体
が特殊なシリーズ(ジョン・クリーズが抜けている)なので、このスケッチ自体が有名とは
言いがたいような気がする。

映画では2本(『ホーリー・グレイル』と『ライフ・オブ・ブライアン』)で主役を張るものの、
主役以外の人たちが何役もこなしているモンティ・パイソン映画ではそちらの方が
大変そうであるし、個人的には映画はTVシリーズほど面白いと思えない。

それでもチャップマンのショート・スケッチでのエキセントリックな演技とか、自身が
ゲイであるにも拘らず、「ゲイは死ね!」とか叫んでる辺りは誰にも真似しようが無い。
そして何よりもジョン・クリーズとのコンビで次々と書かれたロジカルかつブラックなスケッチ
はモンティ・パイソンの基盤的な精神となっていると言えるだろう。

但し、チャップマンはエキセントリックかつインテリ集団であったパイソンズの中でも、
本当にクレイジーで自堕落な人間だったようである。

彼らに関する読み物を僕は2冊ほど読んだのだが、その中の
『モンティ・パイソン・スピークス』で語られている彼の姿(本人の死後なので本人への
インタビューは無いのだが)は大酒飲みで大事な時に台詞を忘れて収録の進行を
常に妨げていた大馬鹿野郎と言う感じだったそうである。実際に彼が台詞を覚えられず
ボツになってしまったスケッチがあったそうである。酷いものである。

 
『モンティ・パイソン大全』はTVシリーズを観ながら読むととても楽しいおすすめ本


最も死人に口なしでは本当の真意は測りかねる所も有るのだけど、
異口同音にしてチャップマンについて語られているのは「酒豪でクレイジー」
と言う事。第3シリーズ辺りからは一緒に脚本作りをするのもやりづらかったと
クリーズは回想していた。

ソロ以後、クリーズの『フォルティ・タワー』のようなシチュエーション・コメディ、
アイドルの『ラトルズ』のような音楽の真似まで巧妙な音楽コメディで再度
お笑いの舞台で成功した人も居れば、テリー・ジョーンズは考古学の世界でも
一目置かれるような成果を残したりと、各々がそれなりの成功を収めていく中、
チャップマンは決して成功しているとは言えない状態であった。

そして彼は89年、ガンによってこの世から去ってしまう。それが10/4だった。

切ない話ではあるけど、彼の残した偉大なスケッチやエキセントリックな演技は
今でも愛されているわけで、僕としては好きになった後に彼の命日が自分の
誕生日と同じだと知ったので今回はチャップマンとパイソンについての話。

出来れば誕生日が一緒だったら良かったのにとは思う。
posted by cafebleu at 18:22| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | Monty Python | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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