2007年04月25日

All Things Must Pass

「とても歌心のあるポールの秀逸なカバーとクラプトンの愛情」


当方の音楽への傾倒は間違いなくビートルズから始まったし、
それは今でも変わらないのだけど、やはりというか、
ビートルズの核心にはジョンとポールの楽曲があるわけで、
僕は中でもわかりやすく「ビートリー」であるポールのファンである。
依って、解散以降の作品となるとポールはまぁファンと
書いているからほぼ網羅してるのは当然として、
次にある程度アルバムや音源を持っているのはジョンとなる。

ポールポールと言ってはいるけれど、
間違いなくジョンの楽曲も素晴らしいものが多数あるのは事実で、
ジョンとポールのそれは正しく「レノン・マッカートニー」のかけらな
わけだから耳に入りやすいのは当然なのである。

ではドラマーというポジションの特性上、
作曲と言う点では貢献度が低いリンゴはともかく、
ジョージはどうなのか?
僕は正直に言って彼のソロ以降の楽曲を熱心に聴いた記憶は余り無い。
名作の誉れ高い『オール・シングス・マスト・パス』こそ、
それなりに聴いてはいるが、その場合
「ビートルズのギタリストとしてのソロアルバム」という観点よりも、
「米南部に傾倒した英国ミュージシャン達が集うスター的アルバム」
として『オール・シングス〜』を評価している気がする。

勿論ビートルズ時代のジョージ作で好きな歌はある。
つたない歌と愛らしいメロディが特徴的な「アイ・ニード・ユー」や
12弦ギターがサイケに鳴り響く「恋をするなら(イフ・アイ・ニーデッド・サムワン)」、
文句なしの名作バラッド「サムシング」は大好きであるが、
ジョージのソロとなると熱心に聴きこんだとは言い難い。
有名作の1st以外の楽曲ですぐに思いつくのは
ジョージ流AORソウルとも言える「ラブ・カムズ・トゥ・エヴリワン」
くらいなもので、実際にこのアルバムが収録されている
アルバム・タイトルも今ぱっとは思い出せないでいるくらいだ。

とにかく、僕は余りジョージを語れるほどのファンでは
ないのは事実だけど、1stソロに収録されたタイトル曲でもある
「オール・シングス・パスト・マス」はあのアルバムでの
人気曲の一つと言えるだろうか。
シングルになった2曲(「マイ・スイート・ロード」「美しき人生」)が
各々ヒットし、その2曲の知名度はずば抜けているだろうが、
このアルバムには他にも美しくスケールの大きい
「イズント・イット・ア・ピティ」や「ワー・ワー」のようなキャッチーな曲が存在する。



「オール・シングス・マスト・パス」をジョージの追悼ライブで
ポールがカバーしたと言うのを聞いて、僕は凄く納得してしまった。
あの楽曲はジョージの楽曲にしては
メロディの起伏が多いのでポールに向いている気がして腑に落ちたのだ。

僕はジョージの追悼ライブは観た事が無かったので
そこでカバーしたのがきっかけでポールが自らのライブの
レパートリーにこの曲を取り入れたと言うのは後で知ることになった。
先に書いたとおりライブにおけるポールの
「オール・シングス・マスト・パス」はメロディラインを
丁寧に歌う秀逸なテイクだ。
ツアー当初はジョージの追悼として「サムシング」を
バンジョーで軽く歌っていたし、
自分が来日で観に行った時もこちらをやっていたのだが、
情感のある「オール・シングス・マスト・パス」が聴きたかった。

YouTubeをふらふらしていたら、
ジョージ追悼コンサートにおけるこの曲のパフォーマンスを発見した。
このコンサート自体はクラプトンが主に指揮を取って行われたようで、
実際にクラプトンがバンマスになって仕切っているが、
その懸命さにジョージの長き親友だったクラプトンの愛情が伝わってきた。
彼は自分のライブでもあれほどバンドの皆を
引っ張ったりしないタイプだから。そして、
ビートルズの仲間であったポールに大事なところを任せて、
ジョージとビートルズに敬意を表しているようにも見えた。
そしてポールのこの曲でのパフォーマンスは素晴らしい。
実は他の曲(「ホワイル・マイ・ギター」)ではイントロのピアノを
ちゃんと覚えていなくてこけてしまうという失態も犯しているのだが・・・。
自分がピアノで歌う楽曲で酷い失敗なんてしてるのを
余り観た事がないので、単に覚えていなかっただけなんだろう・・・。
まぁそれも紛れも無く「ポール・マッカートニー」なのである。



最近は在宅で仕事をしているので、
深夜に集中して作業することが多いのだが、
そんな中息抜きがてらYouTubeを見ていたら発見したのが
この動画と言うわけだ。ここでのポールの丁寧なカバーと、
歌い終わった後、噛み締めるように
「Thank you」とマイクにつぶやくのを聞いて、
夜中の僕は何故だか少し胸が詰まる思いがした。
posted by cafebleu at 21:41| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Geroge Harrison | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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