2006年06月08日

Wild Mountain Side

「スコットランドとケルトの風」 by Eddi Reader


以前から素晴らしいトラッドのアルバムだと感じていたが、
紹介しそびれていたので。

エディ・リーダー、80年代後半から90年代初頭にチャートを賑わした
フェア・グラウンド・アトラクションのヴォーカリストであった。

そしてトラッシュキャン・シナトラズのヴォーカリストである
フランシス・リーダーの姉である。トラキャンでは2nd収録の
「センド・フォー・ヘニー」でもコーラスでゲスト参加している。

フェア・グラウンドの頃はどちらかというとカントリーの
英国的解釈だったようなイメージだったが、
このアルバムでのエディは自らのルーツに視点をピタリと合わせている。

このアルバム自体がある意味企画的アルバムで、全編
スコットランドでは高名なトラッド詩人である(らしい)
ロバート・バーンズの詩をベースにアレンジをした作品が
『ロバート・バーンズを想う 〜Sings The Songs Of Robert Burns〜』
という事になる。



トラッドと言えば土着したメロディも特徴だ。
簡単に言えば男所帯になってからの
フェアポート・コンベンションなどは
かなり土着したトラッド色がある。

しかし、エディ・リーダーのそれはとても爽やかだ。
まるでスコットランドの草原を駆け回るかのような
雰囲気がこのアルバムにはある。

基本的にトラッドをアレンジしたものなのだが、
唯一新作の「トラッド・ライク」な歌がある。
それが「ワイルド・マウンテン・サイド」だ。
この曲はトラキャンのソングライターでもある
ジョン・ダグラスのペンによるもの。この楽曲、
アレンジ、そしてエディの歌、全て素晴らしい。

個人的な話だが、音楽をやってる相方がこの曲を称して、
「21世紀の『夢の旅人(マル・オブ・キンタイア)』だよ、これは」
と言っていたが、全くその通りだと思う。

因みに『夢の旅人』はポール・マッカートニーが
ウイングス時代に書いたバグパイプが響くスコティッシュな歌。
英国チャートでは自らの「シー・ラブズ・ユー」の記録を超える
大ヒットにより長らくチャートの1位に居座ったが、
余りにスコットランド的なこの歌は逆にアメリカでは全く受け入れられず、
彼がアメリカで長らくレコード会社として契約していた
キャピトルから契約解除の憂き目に合うきっかけと
なったというのは以前も書いた記憶がある。

それはともかく、「ワイルド・マウンテン・サイド」の飾らない美しさは、
誰でも描けるものではない。僕はそんな風に思う。
因みにトラキャンもこの曲を近年取り上げているが、
僕はエディのヴァージョンに軍配を上げる。
posted by cafebleu at 02:20| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Eddi Reader | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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