2010年12月24日

This Christmas

クリスマス・ソングって子供の頃は大好きだったのに、大人になると
物を斜めにしか見れない大人になってしまい、あまり好きじゃなかった。

何だか商業臭ばっかりするんだよね、まぁポピュラーミュージックなんて
そんなものだし、それを否定するつもりもないんだけど。

それでもやっぱりヤマタツの「クリスマス・イブ」なんて紛う事無き名曲だし、
アカペラのカノン的パートは彼の偏執的なこだわりを感じてしまう。

もちろんビーヲタ的にはジョンの「ハッピー・クリスマス」とポールの
「ワンダフル・クリスマス・タイム」はどちらも素晴らしい曲な上、二人の
スタイルが見事なまでに対照的なのはさすが。
(何故か歌い出しを聴いた瞬間涙腺が緩みそうになる神降臨系のジョンと
手作りで可愛いけどこだわりの有る音響でアットホームに楽しく盛り上がるポール)

他には米国ショービズ界のスターらしくクリスマス・ソングだけのアルバムを
リリースしているビーチ・ボーイズの「リトル・セイント・ニック」も定番。
ブライアン・ウイルソンはそもそもいつも楽曲に鈴系の鳴り物が入ってることが
多いので聴き様によっては何でもクリスマス・ソングに聴こえてくる時がある。
「僕を信じて」とか普通にクリスマスの歌みたいだもの。

さておきソウルのクリスマス・ソングと言えばやっぱりダニー・ハザウェイの
「ディス・クリスマス」が大定番。オリジナルは力強いホーン・リフに導かれて
始まり、骨太だけどしなやかなダニーの歌声が美しい日和の無いクリスマス・ソング

カバーもかなりの数があるけれど、やっぱりダニーのオリジナルは素晴らしい。
彼独特のゴスペル的な歌唱を意識したソウル系のミュージシャンはここまでも
数多く輩出しているけど、期待される割には伸び悩んでいたり。

やっぱりオンリーワンってのは中々後継も難しい。

モッドな視点で言うならばこれが最高のクリスマス・ソングと言うべきかな。


「This Christmas」('70) Danny Hathaway

へ、変な映像だな。。

久々に「音楽のつぶて」な感じ。メリー・クリスマスクリスマス
posted by cafebleu at 23:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Donny Hathaway | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月21日

Someday We'll All Be Free

「踊らないソウルの哲学的傑作」 by Donny Hathaway


ダニー・ハザウェイと言えばマーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールド、
スティーヴィー・ワンダー辺りの「ニューソウル御三家?」を
通過した辺りで最初に出てくるソウル・ミュージシャンだと思う。

少しソウルをかじれば誰でも名前や有名な
『ライブ』なんかは知ってるし、実際彼の作品の
クオリティの高さは上の人たちにも劣らない。
ただ、彼の傑作がカバー曲を中心に据えたライブ版だった事もあって、
彼のスタジオ作品の良い部分などが余り語られてないような気もする。

「いつか自由に(Someday We’ll All Be Free)」を
収録したアルバム『愛と自由を求めて』は間違いなく名作
だけど、若い頃これを聴いた時は少し敷居が高く感じた記憶がある。
理論に基づいた作曲と、ゴスペル的なバラード、
そして黒人としてのステートメント。
確かにカーティス・メイフィールドは社会的な歌詞を歌ったし、
スティーヴィー・ワンダーは70年代以降高度な作曲技術を
取り入れていた。ただ彼らはそれを良い意味で「商業」のラインに
乗せる術も60年代からの活動で熟知していたように思える。
それに比べてダニー・ハザウェイの作品はある意味キャッチーな
ショービズとは無縁で孤高な感じがした。

『ライブ』が独特の熱気と有名曲の見事な解釈で
聴いてる方も吸い込まれていくのと対照的に
『愛と自由を求めて』はスピーカーの前でじっくりと、
眉間にしわをよせて聴きこんでいく感じだろうか。
実際に「カム・リトル・チルドレン」なんかは延々
5/4拍子と4/4拍子がめまぐるしく変わる難解なリズムを
持っていて、ここは敢えて聴いてる方にも
音楽的理論を理解して欲しいのだと思う。
「いつか自由に」もゴスペル的で雄大なソウル・バラードで、
16ビートでファンキーなメロディがすっと飛び込んでくるような
所謂「ニューソウル」とは別のものだったりする。

何だか大人過ぎて見えていたこのアルバム、
自分が年齢を重ねる毎に段々近づいてきてくれたような気が
最近していた。いつだかニューソウルは車で流しやすいという話をしていたが、
これは家でじっくりと聴くソウル。少し小難しく考えて良いソウルだと思う。
そして僕はこのアルバムが彼の中では一番好きだ。

ダニー・ハザウェイは結局自ら命を絶ってしまった。
元々繊細でいつも思い悩んでいたらしい。
そして自らの音楽表現でも色々と葛藤があったようだ。
そんな神経質な面もこのアルバムでは垣間見れるような気がする。

彼のソウルは今でも唯一無比の存在として輝いている。

posted by cafebleu at 08:35| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Donny Hathaway | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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