2007年12月02日

McCartney Years DVD 002

〜『The McCartney Years』 DVD BOX〜



この前は内容以前に、ポールのソングライティングの凄さについて書いていたら
長くなってしまったので、内容にも触れていこうかと思っている。

内容的には1,、2枚目が70年のソロ・デビュー作『マッカートニー』から05年の
『ケイオス・アンド・クリエイション〜』までのプロモ集である。
但し、恐らくは意図的に01年の『ドライビング・レイン』関連のPVは入っていない。
これは前妻などが出演しているクリップなども有る為ではないだろうか。

そして3枚目がライブでの映像が中心で、有名ながらも近年は入手しづらかった
ウイングスの『ロック・ショウ』や91年の『アンプラグド』出演時のダイジェストが中心。
更には05年に初出演したイギリスの名物フェス『グラストンバリー』での映像も。

プロモに関して個人的には、純粋に時代順に観ていきたかった気持も有るのだが、
順不同で見せられる事で前回も書いた”メロディのカオス”をより一層堪能
出来るのかもしれないなとは思う。

一枚目は美しくもスケールの大きい「タッグ・オブ・ウォー」からスタート。
ポールが戦争や紛争を綱引きに例えると言う社会的な歌である。
元々社会的な歌が多い方ではないし、それこそジョンのようなインパクトや
煽動的な要素は余りないのだが、改めて聴くとメロディも美しく、歌に沿うような
アコギの使い方、サビへ入る時のダイナミズムなど、ポールファンにとっては
納得の一曲だろう。綱引きと言う団体競技を戦争へのメタファーにしているのも
中々悪くないと思う。

楽曲解説などについては”コメンタリー”をONにするとポールの
おしゃべりを字幕で楽しみつつ音楽も堪能できるので是非。

続く「セイ・セイ・セイ」はマイケル・ジャクソンとのデュエットで大ヒットを記録した。
僕にとってもこの曲のプロモがポールとの出会いになった思い出深いプロモ。
忘れもしない、小3の頃だった。

このプロモ、ストーリーも凝っていてポールとマイケルが楽しそうに共演している
様も含めてとても秀逸だと思っていたのだが、ビートルズ・ファンにはおなじみの通り、
マイケルはジョンとポールの版権会社、"ノーザン・ソングス"を買い取ってしまい、
裁判沙汰に発展しているのでもしかしたらこれは外されてしまうのではないかと
心配していたが、無事収録。曲としてはトラックの作りはマイケルっぽいが
メロディはポール的だなと個人的には思っている。80年代らしいがこの二人
でしか生まれない楽曲だと思っている。

「シリー・ラブ・ソング」はプロモそのものより音質がCDよりかなり良くなっている。
ポールの弾くミュートをかけたリッケン4001の独特なベース・リフを堪能できる。
冗長だけど、同じコードで3つのメロディを重ねる所とかはポールならでは。

「バンド・オン・ザ・ラン」はさすがに少し前に記念盤でリマスターされたのでそれと
音質はそんなに変わらない。しかしこのプロモ、本当に当時のものなのだろうか?
一見モンティ・パイソンのテリー・ギリアムが作るペイパー・コラージュのようだが、
それにしたってウイングスの代表曲で、ビートルズの写真しか利用しないと言うのは
発表当時では余り考え難い気がするのだが。

「ウィズ・ア・リトル・ラック」はヒット曲なのだが、余りプロモが出回っていなかったので
貴重ではある。プロモ自体はどうと言うものでは無いのだが、音質はかなり良い。

名プロモで人気の「グッドナイト・トゥナイト」は出回っている映像とは別テイクである。
更にレトロなエフェクトがかけられた上、アングルなどが異なる。
この曲と「ベイビーズ・リクエスト」でも同様の処理が今回施されている。
これはこのDVDリリースに伴い新たに作られたものではないだろうか。
実はDVDのマルチアングル処理で元のバージョンも観ることが出来る。

「ウォーター・フォールズ」は時代を感じる合成処理も含めて中々悪くない。
何よりもベストを羽織ったポールが中々可愛らしいではないか。
これも音源はCDと別テイクでアンビエントなキーボードが更に拡がる。

「テイク・イット・アウェイ」はとにかく出演者が豪華。
本人はともかく、リンゴ、スティーブ・ガッド[Stuff]、エリック・スチュワート[10cc]
そして何とジョージ・マーチンまで参加している。
この曲で演奏したほとんどの著名ミュージシャンがプロモにも出演している。

「夢の旅人(Mull Of Kintyre)」は空前の大ヒット曲となったため、プロモも
2テイク作られている。ここでの音質は特筆すべきで、今までCDなどで
目立っていたヒスノイズがかなり軽減され、さらにボーカル・ミックスが
正規テイクとだいぶ異なる。

「別れの時(I've Had Enough)」は既に次作『バック・トゥ・ジ・エッグ』の
メンバーで演奏されているプロモである。この時には揃っていたのだろうか。

「カミング・アップ」はファンには基本の人気プロモ。バンド名も洒落た
”プラスティック・マックス”によるドラムからボーカルまで全員ポールの
仮想バンドである。コメンタリーで細かく本人が解説している。

「ジュニアズ・ファーム」は映像はともかく、音質の向上は凄まじい。
ポールの硬質なベースの音が際立って今までより随分ハードな曲に聴こえる。
若き天才ギタリストだったジミー・マッカロックのリード・ギターの音も素晴しい。

全部は書けないが、それでもこれだけ盛りだくさんである。

因みに、内容そのもの以外にも、メニューでBGMとして流れる音楽や映像も
かなりレアだったりするので是非注目してもらいたい。

と言うわけで、今日はDisc-1について。


「I've Had Enough」 The Wings


posted by cafebleu at 02:26| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Paul McCartney | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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