2010年09月30日

品定〜Pt.3〜「夢現」

"Cセグメントのハッチバックかセダンを"と言ってみたものの、そもそも車の
セグメントってのは何なんだと言う話になると思う。

これは欧州における自動車の大きさに関する大まかな規格で、
要するにAよりBが大きいし、BよりCが大きいという話である。
Aはかなり小さい部類に入るのでここでは議論しないし、その詳細は
ウィキペディアに詳しいので特に説明しないが、今まで乗っていたMINIは
Bセグメントに属していて、それに多少の手狭感を感じていたので次に乗るなら
Cセグメントにしようという事なのである。とは言ってもBセグメントなら
なんでも同じではなく、エンジンなどは特に海外のモデルの方が大きめだし
サイズに対する考えも異なるから一概にBセグメントなら等価値の車とは
言いきれない。MINIの場合、Bセグメントでは大きめのサイズに属するし、
クラブマンなどはCセグメントとの境界線に入る車種である。
そもそもエンジンも1.6Lと、このセグメントでは大きい部類に入るので
欧州と日本でのこのセグメントの考え方は必ずしも一致しない。
フィアット・プントに至っては横幅が日本の5ナンバー枠を超えてしまうので
3ナンバーのBセグメント車と言える。

一番わかりやすい例としてはプジョー207はBセグで、308はCセグ、BMW MINIはBセグで、
1シリーズはCセグ、VWポロはBセグで、ゴルフはCセグと考えれば良いだろうか。

最もBセグだから窮屈というよりは、MINIコンバーチブルがもともとオープンユニットを
後部座席横にしまう関係上幅が狭くなる上、MINI自体が空間よりもデザインと
走行性能を意識したシート・ポジションの低いセッティングのため、他のBセグと
比べても特に後部座席のフット・スペースには問題を抱えていると言えば良いのだが。
ただし、欠点ばかりではなく、街乗りの軽快感やダイレクトなコーナリングの素晴らしさは
MINI及びこのセグメントのスポーティな車種の最大の特徴でもある。

簡単にセグメント別の車をまとめるとこんな感じ

Bセグメント ⇒ BMW-MINI VWポロ シトロエンC3 プジョー207 三菱コルト等
Cセグメント ⇒ VWゴルフ、ジェッタ BMW1シリーズ Audi A3 スバル・インプレッサ等
Dセグメント ⇒ BMW3シリーズ Audi A4 ベンツCシリーズ トヨタ・マークX等

今のところDセグメントまでの必要性は感じていないがモデル感がこれでわかりやすいと思う。

Bセグメントで面白いのは時折リトル・モンスター的なスポーツタイプが出ること。
クーパーSもそうだし。
(正直初代クーパーSのスーパーチャージャーの方が現行Sのターボより面白かった)

普段は女性用のイメージも強いポロGTIも新モデルが9月に発売開始されたばかり。
排気量や馬力は一見普段の2Lより劣る程度に見えるかもしれないけど、これだけの
コンパクトで軽量なボディにツインチャージャーの170PS超えと言うのは
乗ると凄いインパクトだろう。
既に各誌などのレビューでも今回のポロGTIは軽快で凄いと評判が高い。

http://www.carview.co.jp/road_impression/article/vw_polo_gti02/700/1/

pologti.jpg
VWポロGTI
ベーシックグレードではユーザの6割が女性と言われるポロだが、
先述のようにGTIだけはスポーツ・コンパクト仕様。このサイズ独特のコーナリング性能は
速度とは別の次元でドライブが楽しかったりする。特に今回のGTIは近年水をあけられていた
MINIクーパーSへの強烈なライバル心が伺える。


こう見てるとやっぱり僕も今のMINIを単純にアップグレードするだけで良いのでは
無いかと考えたり(例えばクーパーSコンバーチブルとか)したものの、それでは
今でも比較的元気だったMINIを買い替える必要があったのかという気分になりそうなので
Bセグメントの話はこれくらいにして。

Cセグメントはここまでの説明通りちょうどその上のサイズで、日本の交通事情を
踏まえるとここが日本では最もメジャーなサイズと言って良いのかと。

最も代表的かつ普遍的なのがVWゴルフで、このセグメントの欧州におけるベンチマークで
あり、デファクト・スタンダードな感がある。このセグメントがメーカーも車の
種類も一番乱立していて、BMWの1シリーズやAudiのA3シリーズ、プジョー308や、
メルセデスのBクラス(ややこしい名前だ)アルファロメオ147など、都内で見かける
外車のハッチバックのほとんどはCセグメントだ。

最もセグメントは車の形を表すのではなく、大まかなサイズを意味するので、
ハッチバックだけでなく、このセグメントには多様な車型が存在する。
そもそも1シリーズにはハッチタイプだけなく2ドアクーペやカブリオレが存在するし、
ゴルフのセダンバージョンとも言えるVWジェッタは4ドアセダン、アウディTTは
ライトウェイト・スポーツ的な意味もあるだろうし、ロードスターモデルも。
今年復活したVWシロッコは2ドアオンリーで低い車高と広い車幅のハッチ・クーペとも
言える完全にスポーツ・カー仕様である。値段も高めである。

TTRoadstar.jpg
Audi TT Roadstar
大きさはCセグでも贅沢な使い方をしてるので全く広くない。猫の額みたいな後席も
オープン版のロードスターには存在すらしない。純粋にお金もあって家族とか音楽とか
度外視して好きな車乗れるのならTTロードスターは有力候補だけど、それこそ妄想の中の
妄想である。これとかZ4とか一度は憧れるでしょう。


vwciro.jpg
VWシロッコ
久々の復活である。昔はもっとコンサバなクーペっぽかったけど、今回のモデルは
かなり個性的でスポーティなハッチバックと言った趣も。あまりに日本で受け無さそうな
独創的なスタイルが見た瞬間気に入ったが、相方に凄い勢いでダメ出しされた。
「変わった形に乗りたきゃクラブマンで事足りるでしょう」と。
まぁ、値段も高いし、これもMINI程ではないけどハッチバックのくせに広くないし。。


国産でもこのセグメントは幅広く、それを一番表しているのがスバルのインプレッサWRXの
ように完全に走り屋用の車も、カローラ・フィールダーやプリウスの様なファミリーカーも
ハイブリッドもこのセグメントなので、全てが競合対象と言う訳でもない。

そんな中でもCセグメントのサイズで居住性を一番確保できているのはやはり
ハッチバックタイプで、家族的な要望であるもう少し広い車と言う部分と
当方がワゴンよりは一回り小さい車が好みと言う嗜好に一致するのはこのセグメントの
ハッチバックかセダンだろうと言う判断になってきた。

そこで最初に思いついたのはこのクラスの"ベンチマーク"であるVWゴルフである。

VWgolfgti002.jpg
VWゴルフY GTI
近年モデルチェンジした6代目ゴルフ。GTIはスポーツ・ハッチバックの代表格。
新しいデザインはぱっと見ではポロとの区別化が難しい。5代目の方が好みだったかも。
国内には3ドア仕様が無いのが残念。


ゴルフの外観と言うのは良くも悪くも有る意味中庸でやり過ぎてなく、かといって
時代錯誤でも無いデザインだし、外観と実用性のどちらも犠牲にしないような考えに
成り立っているとも言える。ゴルフこそがVWのメーカーイメージそのもので、
質実剛健であったり、「ドイツのトヨタ」と揶揄される事も有るのだけれど。

実際デザイン重視のMINIに乗ってきたので、ゴルフで一番驚かされたのが車内の広さである。
いくら一回り上のサイズとはいえ、これだけ広くなるものかと。後席は形から想像も
出来ないほど快適である。それに一見後ろが無さそうなのにトランクスペースも広い。
下手なワゴンより荷物が乗るんじゃないかと、そう思った。

このセグメントのハッチバックは、少なくとも外車なら昔は有る意味ゴルフの独壇場で
あった。大人しいセダンタイプからスポーティなGTIのようなものまで揃っていたし、
昔からサイズに対する居住性の高さと相反する走行性能と言うのがゴルフの築いてきた
ものだった。しかし、近年ではこのクラスのハッチバックは一つ下のBセグも巻き込んで
戦国時代になっている。実際にゴルフの売上と言うのは代を追うごとに落ちてきている。
それは単純に性能や車としての質が悪くなっているのではなく、それだけ競合車が
増えて来ていると言う事である。

例えばMINIはその最たる物の一つだろうし、近年はややスペースを改善したクラブマンも
登場している。プジョー30xもここ数年で今まで決して国内に多くなかったフランス車の
普及における推進力になっていると言える。イタリアからはアルファロメオ148だって
都内では非常に良く見かけるようになった。アウディA3のワゴンもさりげなく走ってる。

やはりこのセグメントはサイズも値段も日本の事情にちょうど良いのだろうと思う。
ここでは外車の話だが、国産だってこのセグメントに主要な車種が多い。

ここに全ては挙げてないが、身分不相応な車の妄想や、今回の現実に沿って考えた車とかを
踏まえて9月くらいから車屋さんを回ってみようと言う事になった。

取り敢えず買える買えないは置いといてリストアップしたのが以下の車。

・VWゴルフGTI(白か黒)
・MINIクーパーSクラブマン(やっぱりホットチョコレート、茶色メタリックで)
・VWジェッタ(ゴルフのセダン的な位置、セダンも好きだし、ニッチで良いかなと)
・Audi A3(純粋にAudiはブランドイメージが高い、でも実質中身は旧ゴルフだけど)
・BMW1シリーズ(足回りの良さはMINIで実感済み。さらにこのサイズでFR、クーペもある)

シトロエンC3とかも凄く可愛いと思ったけど、やっぱりスペックもサイズももう一つで。
と言う訳で全てドイツ車、3大メーカーから選出。Audiって下のグレードだとゴルフの
古いのがベースと言うのが分かってから少し萎えている状態。2世代前なのにゴルフより
随分高い。最近は下手するとBMWより高価なブランドだからね。

と言う訳で見学ツアースタート。妄想って楽しいなぁ、選んでるのが一番楽しい。
posted by cafebleu at 22:50| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | Automobile | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月27日

品定〜Pt.2〜「別離」

5年間愛でたMINIクーパー・コンバーチブルはつい先日
とあるアイドルの印象的なCMで有名な買取屋さんに引き取られていった。
暫し郷愁に浸っている日々と言えば良いか。

最初はMINIのディーラーが買取で最高値を出していたので
(所謂事故車では無いのでMINIディーラーなら認定中古として売れる)
そのまま何も考えずに売ってしまおうと思ったが、こんな時代だし
MINIが中古市場で値崩れしていない事や、コンバーチブルである希少性も
あったので一括査定をしてみた所、ディーラーより良い条件を引き出せたので
お任せすることにした。本当に今は情報社会で、知ってるものが得をするのである。

最初ディーラーが提示した額より30万も多く値をつけさせた。
なんでもこういう車を業界では「跳ねる車」と言うそうである。
これはVWの認定中古の主任さんが教えてくれた。
その方が僕のMINIを見て「プロの目で見てこれは跳ねますよー」と言っていたのが
売ることに悩んでいた僕の決断を後押しするきっかけになったのだが。

車の価値は年数や走行距離もあるが、基本的には人気車か否か、これがまず
大きなウェイトを占めるそうである。どんなに程度が良くても誰も欲しがらない
車には価値がつきづらい、そういう当たり前の原理が存在する。

さらに最後の数十万を決める要素が本体色、ボディカラーだそうだ。
車種を選ばず高めに取られるのが白、黒、シルバーのような日本で普遍的な
カラーのようで、そこに車種独特の人気色もあったりするそうだが、基本的には
白は鉄板色なので高く売れるそうだ。確かにMINIだって乗る人を選ぶ黄色や
黄金色みたいな色よりは白の方が誰でも乗りやすいと言うものである。

まぁ、しかし5年間愛着を持って、身銭を削って可愛がってきた相棒と言える
存在が居なくなるのは車とはいえ寂しいものである。もう再会も叶わないだろう。

時には過保護に、時には夜中の東名をひたすら飛ばして名古屋まで
向かったり、初冬の箱根でオープンにして寒いながらも気持ち良い
美術館巡りドライブを楽しんだり、そんな特別なものでなくても初期には
毎日通勤の足として第三京浜を日々往復して、もしくはバンド練習の際に
毎度皆の足として活躍してくれた事など、色々思い出す。

DSC_0727.jpg
固定された室内と動きのある夜空、これにはまるとオープンカーが病みつきになる。

5年の間にはドイツ車特有の故障も少なく、電気系統は僅か1回でオープンユニットは
全く壊れなかったし、オーバーヒートも1回でこれはリコールの範囲で直したので
お金もかからなかったし、後ミッションは2回有って、1回はミッションオイルが漏れると言う
結構危なっかしいものだったけど、これも思ったよりは重症ではなく値段もそれほど
かからなかったし、もう一回はバッテリーの劣化によるCVTの制御異常と言う軽微な
物だったので。まぁ羅列すればやはり国産よりは多かったのかもしれないけど、
でもこの車には乗っていて楽しくなる要素が一杯あったので嫌気がさしたりはしなかった。

"5年間ありがとう、次も良いオーナーさんに乗ってもらえますように"
と心から想っている。

DSC_0571.jpg
MINIコンバーチブルならではの途中まで開けられる"サンルーフ"から覗く空。
完全にオープンにする時って限られるからこの機能はとっても重宝した。
でも無くなってしみじみわかるけど本当にインテリアでさえフォトジェニックだよね、MINIは


さて、感傷はこれくらいにしつつ、車が無くなってしまった。
買い替えたいなと思いつつも、まぁ色々な事情で今後すぐに車に乗れるかは
今のところは微妙だったりするのだが、それで塞ぎ込んでいてもつまらないので
色々最近は妄想したりしている。

最初、家族会議で今後乗り換えるのであれば、もう少し広い車にしてくれと
言われていた。そうは言っても今のところ当方に子供は居ないし、親も既に
母親一人なので、ミニバンの様な大家族向きな車はさすがに必要無いし、僕は
今のところミニバンだけは避けたい選択ではある。

そうなるとステーションワゴン辺りが最適なのかもしれないが、僕の志向として
街乗りをきびきび乗れるサイズが一番好みなので、荷室もそれなりに鑑みたとして
自分的に最適なサイズは欧州で言うところのCセグメントくらいのハッチバックなのかと思う。

そう言う訳でMINIより一回り大きい、Cセグメントくらいのハッチバックを
まずは探してみようと言う事に。勿論ちょっとだけ長くなったMINIクラブマンも候補に。

と言う訳でまだまだ現実と妄想が入り乱れる混迷の車選びは続いていく。
posted by cafebleu at 22:32| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | Automobile | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月24日

品定〜Pt.1〜

もうこのブログも最初の投稿から間もなく5年の年月が流れようとしている。

もちろんその間にブログの体裁自体を変えたり、移動したり、しばらく
更新のない時期もあったりしたのだけれど、短くは無い時間である。

一番最初に書いたブログの記事は2005年12月21日、当初音楽の簡単な独自批評を
書こうと思ってやりはじめたのがきっかけなので、トッド・ラングレンの
「ハロー・イッツ・ミー」について触れている。

http://blog.cafebleu.me.uk/article/151619653.html

この曲は僕にとって彼のベスト・トラックで、同時代でこれより評価の高い
「アイ・ソー・ザ・ライト」を個人的には遥かにしのぐ完璧な
"ブルー・アイド・ソウル・ポップ"だと理解している。
この曲が無かったらトッドは好きになりきれなかっただろう。
そういうディープではない、普通のトッド・ファンで有ると言うステートメントから
このブログはスタートしているのだなと。

この時期音楽を中心にしたブログを始めようと思ったきっかけはSNSみたいな
レスポンスを貰うことを意図とした日記の書き方から何となく逃れたかったのと、
車を買い替えて、毎日通勤に利用していたので、自分のBGMを探すのが楽しかったんだと思う。

僕は自分で言うのも何だが明らかにモッズの影響が色濃い人間で、それは単なるサラリーマン
になった今でも心の底とスタイルのそこはかとした部分で継続中である。
既に自分のアイデンティティと言っても良い。

だから自動車と言うのもずいぶん昔から買う車は心に決めていた。間違いなく10代中盤には
MINIかシトロエン2CVかルノー5しか目に無かった。もちろんこの時代にBMWがリメイクした
ニューMINIは存在していないのですべてクラシック・ラインだ。
僕はそういうところは基本ぶれない。

どれも性能を度外視した車として考えれば、美しいデザインの全てが詰まっている名車で
あったが、僕にはやはり「モダニスト」と言う強迫観念があるからMINIに対する想いは
20代半ばになっても全く衰えることは無かった。

大人になってからも、家庭的理由や単に自分が音楽に向かいすぎて
金もまるっきり無かったので車を買うなんて夢のまた夢でしか無かったけど、
ITネットワークの仕事をやるようになって、取り敢えず
定収入を得れるようになり最初に適った夢がMINIを購入できたことだった。

KC240009.jpg
僕の初代MINI、通称「白ミニ」。最終モデルのMayfairがベースになっている。

既にこれを購入した時はBMWがリメイクしたニューMINIがリリースされ巷を
賑わせていた頃で、当然新車も存在しないし、そもそもそんなお金は
無かったので程度の良い中古で。

明るいベージュの内装に、本物のウッドパネル、何処をとっても美しい車だった。
外装はクラシカルな鉄ホイルにキャップ、フェンダーミラー、メッキパーツをあしらって
気分は60年代と言う感じである。特にMK-1仕様みたいな大改造はしなかったけど
十分に個人的には満足な外観に仕上げて悦に入っていた。敢えてハンドルはMINI定番の
MOMOじゃなくてナルディのウッドを大きめで。非パワステ車にウッドハンドルは大変だけど
見た目で勝負したかったので。

でもね、やっぱり運転すると大変、ハンドル重い、窓は手動、クラッチも重い、狭い、
エンジンうるさい、高速乗ると心底疲れる、っていうか普段から小さすぎて走ってて怖い。。

これに乗り始めたころ、特に友人の女の子が皆可愛いから乗せてくれとせがまれ、
実際ドライブに連れていくと、その乗り心地と小ささと車高の低さからくるトラックが
通る時の恐怖からだんだん言葉少なになり、MINIに乗りたいと言わなくなるパターンが
良く有った。この車は日産のフィガロやパオのようなクラシック風味ではなくて
本当のクラシックであることを思い知らされるのである。

街で目を引く真っ白な白ミニも乗ってるほうは一苦労って感じで。
いたずらされてライトも割られたし。。。

それでもまじめに働けばこつこつと小さな夢は叶うんだなと思った意味では
とても大きかった。でも、当時通勤自体が車だった自分にとってこれが
だんだん苦痛になってきたのも事実。

そもそもこの時点で僕は所謂現代の車を所有したことが無くって、新しい車がどれほどに
快適なのかもとうに忘れていた。だからちょっと浦島太郎になりつつあったのかも。

あと、最初全く興味を惹かれなかったニューMINIが気になるようなったのは2004年末頃
発売されたMINIのオープンバージョン、MINIコンバーチブルが出てからである。

何故だか僕はコンバーチブルのMINIから「タイト感と解放感」の両方を得れる
都合のよい車と言う感じがして、それは僕の理想を満たしてくれるのではないかと思った。

しかし、MINIでもコンバーチブルなんて、最近のオープンカー事情と言うのはどういう
ものなのだろうと思いだしてリサーチをしたくなってきた。それが実は買い替えのきっかけで
純粋にニューMINIを欲しいということよりも、オープンカーへの興味から始まっていたのだ、
思い返してみれば。だから今のオープンカー好きが有るのだね。物事には筋道がある。

と言う訳でMINIに近いサイズ感で自分なりに興味を惹いたオープンカーを次々見に行った。
リストアップしたのは以下の車である。

VWニュービートル・カブリオレ
プジョー206CC(ハードトップ)
マツダ・ロードスター
アウディTT
BMW Z4
MINIクーパー・コンバーチブル

この内BMWのZ4とアウディTTは新車価格ではとても手が出ない価格帯なので
買うことが目的ではなくて、そのコンパクトなプレミアムカーには何が
詰まっているのだろうという興味本位で。

一番最初に見たのは意外にもにもビートル・カブリオレ、ちょうど
ビッグマイナーチェンジ後だったのでカブリオレも可愛いカラーや幌の
ラインアップが一番充実していた。

008_o.jpg
これこれ、この色が欲しかったのを思い出す。
水色にベージュの幌なら洒落たソフトトップの定番系


デザイン重視で後ろの頭ぶつかるとか、無理やりゴルフのシャーシにRRスタイルの
リメイクボディを乗せたからダッシュボードの天板が異常なほど長いとか、丸過ぎて
見切りが全く悪いとか、結構この時点で不評も多かったニュービートルだが、
浦島太郎状態の僕にはそれは余り深くは感じず、試乗した時の余りの滑らかさに
絶句してしまって、最初は他はもういいから今回はニュービートルにしようかとすら
思ったくらいであった。僕には現代の車の性能を冷静に見極める能力がこの時点では
皆無だったのである。

そうは言っても少しも安い買い物ではないのでいったん心を落ち着けて次のディーラーへ。

次はプジョーへ向かってお目当ての206CCへ。この車は今回選んだオープンの中でも
ハードトップと言う現在の主流である幌ではなく、メタル(FRP)部分をトランクに格納
する現代的なオープンカーで、その流れの一つなったモデルである。

0_CAGCD3RA.jpg
207CCが出た今見てみると当時よりずんぐりとした印象も。プジョーはちょっと顔つきが
精悍すぎてロゴはイカしてるけどデザインは自分の思いと違うみたい。


コンパクトでスタイリッシュなそのデザインは確かにクールだし、ハードトップの仕組みも
さることながら、セキュリティ的にも幌のソフトトップより安心感があるかなと思ったが、
まず、後席部分が全く人が乗れる代物ではないことがマイナスだったのと
(この時点では全く4シーターにこだわりは無かったが、席があるのに使えないのは勿体無い)
そもそもディーラーの店員態度が最低で、おフランスのメーカーですよ的な感じで
金の無い若造には用は無いみたいな、売る側が客を選ぶような雰囲気に満ちていたので
腹が立って途中で店を出てしまった。何処の店舗か書いてやろうかと思ったが、
まぁ既に5年も前なので今回はここまでにしておくが。

と言う訳でいけすかない店員のせいでプジョーは早々と脱落。
まぁ小さすぎるし、2シーターでもバンドはやるのでトランク的なスペース感は欲しかった。

こうなると堅実で質の高いVWの店員と、フランスに被れて都心ならいつでも売れるみたいな
怠慢でいるプジョーで両極端を経験したので、この時点ではニュービートルが最有力に。

この頃僕と会っていた人間は僕がやたらとニュービートルが
欲しいと言っていたのを耳にしていたと思う。

そして満を持してMINIへ、当時近かった品川の東邦モータース
(のちにプジョー以上にひどい目にあうが・・・)に。

何だろう、じっくり見るとやっぱりMINIが一番親しみやすいというか、
やっぱり見慣れた人がいるとほっとするというか、そんな感じがした。
そこにクラシックMINIには無い先進が詰まっているのだから。
インテリアも外観もやっぱり今の車の何処にもない佇まいだし。

MINI05_001.jpg
勿論自前で。内装のベージュにはこだわって、おかげで納車3ヵ月半待ちだった。

当初BMWがリメイクしたニューMINIが出たとき、昔のMINIが丸く大きくなって
太ってしまったかのようなデザインがどうも好きになれず、興味を惹かれなかった。
でもそれは保守派の懐疑的な考えと言うやつで、実際のニューMINIは現在の車事情に
適合させながらもMINIらしさをちゃんと残した優秀な現代車であった。

裏を返せば「丸みを帯びて現代の安全基準に合わせて大きくなった」以外は思った以上に
先代のMINIそのままのデザイン(反転ルーフや丸灯、クラシカルなグリル、センターメーター)
である事は、時代の変化を考えれば良くこなしているし、大事なところをちゃんと
残していることには感心させられることも多かった。

内外装のカスタマイズの種類が半端ではなく、これは今でも他車を寄せ付けない。
乗り心地はクーパー以上だと、びっくりするほどスポーティだった。
スタビライザーも標準装備だし、このあたりでようやっと走りの違いがわかってきた。
古い世代のゴルフをベースに何の工夫も無いエンジンを載せていたビートルとは
走りの遊び心には大きな違いがあることを確認した。

後ろはシートや頭上高がサイズを考えれば頑張ってるのに足がどうにも狭いなと
思ったけど、当時は荷物が置ければ良いなくらいだったので。ハッチバックでありながら
性能も重視の車なのがニューMINIで、それも何処かクラシックMINI譲りなのかもしれない。
でも、BMWの構成能力は凄いなと思わされた。乗り心地は小さくてもドイツ車そのもので。

ここでMINIを見てしまったので、後は非常に不利になるのだが、マツダへも行った。
外車ばかり見ているのも視点が偏るので少しバランスもとりたかったし、
マツダのロードスターはMGなどのライトウェイトを参考に日本が仕上げた優秀な
オープン・スポーツカーと言う認識が有ったため、ちょうど最新モデルが出たことも
相まって見に行ってみようと思い立った。

今回Z4などを除けば唯一の純粋な2シーターで、広さなどは全く望めないのはわかった上で。
実際内装は思ったよりずっとラグジュアリーで、本革のシートやスペースが無いので
気の利いた収納類など、日本車ならではの機能美を感じたりもした。ひとつ思ったのが
初代くらいの頃、ユーノス・ロードスターで見たようなお手軽なオープン・スポーツ
と言うよりは、完全に贅沢で高級感のある仕様に様変わりしたような気がした。

001D6C68.jpg
ロードスターなら断然ソフトトップが好き。ホワイトにタンカラーで上品に。
こうして見てみると性能云々よりも見た目的にロードスターはツボに近かったのかと思う。


実際ボディも大きくなり3ナンバーになったし、エンジンも2000ccだから、今回見た
他のどの車よりもエンジンは大きかった。実際その走行性能もライトウェイトな車体と
相まって非常に高く、その辺は分厚くて身重なドイツ車とは一線を画する感じで
N/Aでも全くストレスを感じないような仕上がりだった。何となくS2000辺りも
ライバルなのではないかと思ってしまった。N/Aのエンジンを良く回して楽しむような、
車本来の非エコで純粋なスポーツカーの楽しみ方。

しかしながら、トランクも小さくてギターも積めない車一台で通すには無理があるし、
やっぱり、何だろう、僕とは何だかうまくイメージが合わない感じがした。
観念的な意味でモダニズムがマツダの車には無いのである。

こうして興味本位を含めたリサーチを終えて、では実際に自分が乗りたいならと考えた時、
ニューMINIがクラシックMINIと異なり、現代の近いレベルの車種と見比べても遜色が無い
どころか、部分によっては最先端であったり、勝っていたりする事が良く分かった。

で、やっぱり自分はモッドだから、MINIが一番ほっとしてしまうのである。
実質同車種の乗り換えと言っても、今までとはアーキテクト全てが全く異なるものだから
純粋な別車種に乗り換えるくらいの新鮮さも有ったわけだし。

まぁ今のMINIは有る意味モッドでもなんでもない良い意味での大衆車なんだけど、
後は乗る人次第だから、車のイメージというものは。

・・・5年前の記憶を辿ってみたがやっぱり初めての大きな買い物だったので
良く覚えているものである。では何で今更5年前の話をという事になるのだが、
それは今回MINIを売ることになったからである。5年と言うのは車の節目の一つで
中古市場に出回る場合、価値が残るか否かの一つの分岐点になる。
勿論MINIコンバーチブルはある意味希少車なので簡単にゼロ円にはならないはずだが、
お釣りが有難い額で戻るのはこの年数が限度だと言われている。

個人的には乗り潰すこともこないだまで考えていたが、見積もりの額が予想以上に
良かったことや、僕も家族的な事を考えると子供などは居ないまでも、もう一回りくらい
大きな車があれば練習なり旅行なりでより快適だなと考えるようになっていたのも事実で。

今まで時折登場しつつも余り直接的に自分のMINIについて書いたことが無かったので
今回は惜別の念も込めてもう少し親馬鹿、車馬鹿路線で。

次回は現在見ている車なんかの話。今回は結構ぶれまくりの状態が現状。
MINIも再度候補には存在しているが、どうなるだろう。
posted by cafebleu at 11:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Automobile | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月22日

残炎

夏前後に今年は結構休みが取れて柄に無くふらふらしていたのだが、
それらを紹介しつつも後編を書こうと思ったらもう10月も間近である。

しかしながら今年は9月になっても軒並み30度前後の日が相も変わらず
続いていて、一体どうなっているのだろうと。

確か5〜6年前、2004年辺りも夏は非常に暑くて、都心の最高気温と言うだけなら
その年は39度とかを記録したような記憶がある。この温度、熊谷では今年も
こんな調子であったが、東京都内では明らかに異常な温度で、この年の夏は
主に長野に居たのだが、暑さに家族でばてていたことを思い出す。

しかし、2004年は暑さは激しいピークを迎えようとも、秋は思ったより
早くやってきたと記憶している。今年の酷暑っぷりの凄さと言うのは
夏日、真夏日の日数の異常な多さである。6月後半くらいから今まで
どれだけの日で30度を超えたことか。

僕は10月初めには誕生日なのだが、誕生日をここまで近くに控えてこれほど
暑かったというのも記憶に無いので(だいたいジャケットを着ている記憶が)
やはり歴史に残る猛暑、残暑であることは間違いないだろう。

さておき、前回の更新でダラダラと赴いた所なんかを紹介していたが
その続きと秋前後の追加分を。

ちょっとあるテーマについてのブログも書いているのだが、最近は文を
構成するのに疲れているのか、言いたいことはあっても文が進まないのである。

enoden01.jpg
湘南、江の島と言えば江ノ電。大船と言う近所ではたいていても車通期なので
乗る機会が無かったから久しぶりの乗車。前回は旧車両時代だから10年以上前か。


kataseenoshima01.jpg
こちらは小田急の片瀬江の島駅、電車の風情は一歩劣るけど、駅の個性はこちらに軍配。

enospadinner01.jpg
江の島にある総合スパ施設「えのスパ」のレストランのコースより。
意外とリーズナブルなのだが、あんまり客がいなかった。
そもそも江の島でスパも女性以外には微妙な気もするのも確か。


今年は花火も見る機会を逸してた上、近年歳のせいかメジャーな花火大会の
狂ったような人混みに耐えられないので隅田川や江戸川、横浜辺りも行ってない。
そもそも地元の多摩川花火大会もあるけど、二子玉川までは電車違いのため
結構距離があり、少し遠くから花火を見ていたのでもう少し近くへと言うのと、
たまには違うもの、しかもちょっとニッチなものを見ましょうということで
千葉県は流山市まで車で行ってみた。

車の混雑もそこそこで、さすがに会場真下でと言う訳にはいかないのだけど、
十分良いロケーションから眺めることができた。

興味のない人からは何のために必要なのかと突っ込まれるオープンカーなのであるが
こんな時は素晴らしいですよ。手前味噌であるが、MINIコンバーチブルの後ろから
観る花火なんて中々贅沢じゃないですか。

hanabi01.jpg
こうみると小さそうだけど、実際は中々の迫力。
そもそもフラッシュなしのiPhoneカメラでこれだけ写っているのだから。
オープンカーはボディ剛性を作るためにドアのふちとかも硬く強く作られているので
幌を開けて、窓を開けてドアのふちに座って眺める花火は特別。
MINIコンバーチブルは僕の自慢の子です、たまには車馬鹿も言わせてもらう。


MINI001.jpg
馬鹿ついでにMINIコンバーチブルならではの美しいショット。これはルーフだけ開けた状態。

MINI002.jpg
これは納車して間もない頃かな、何だか懐かしい。

理由あって何だか車の話に方向性が変わってきた。
まぁそれについてはまた次回にでも書こうと思うけど。

最後は一番直近、大宮駅で変なものを。地元じゃ有名なのかな。

kaerupost01.jpg
名前の通り緑色で目のついた「かえるポスト」・・・JRの駅中にあるのできっと有名。。

まぁ身も蓋もない更新はこれくらいして。
posted by cafebleu at 00:11| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Days | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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