2008年12月08日

Bless You

"28年・・・短くない時間が過ぎて"

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毎度の事であるが、ジョン・レノンの命日であった。

実はほとんど僕は触れたことが無いと思う。
正直、なぜかこの日は毎年忙しくて、余り彼の音楽を聴いた記憶も無い。

いや、そんな事言いながらも2〜3年前に触れてるかな。
80年の悲劇の時は、父親が愕然としていたのは覚えてるって話は
前にもしたような気がするし。

当然その時は5歳な訳だから、ジョンも知らないし、ビーヲタでもないけど。

今日もやっぱりデータセンタで新しいスイッチ増設に係わる調査で
その場を出たのが既に21時だった。僕のSmartphoneにはジョンが
入ってなかったので、家について、何か聴こうと思い「ブレス・ユー」を。

とっても緩いグルーヴのソウル・バラッドなんだけど、やっぱ切ないね。

iTunesがシャッフルして「マインド・ゲームス」か、リミックス盤だからか、
物凄くヴォーカルが生々しく聴こえる。単調なのに良い曲だね。

更に「オールド・ダート・ロード」か。この曲こんなに良い曲だったっけ。

今日はビートルズのジョンより、ソロのジョンだね。そういう日だから。

自分ははっきり耳年寄で、何でこんな時代に生まれたのかと思う。
つまんない時代だな、僕が好きな人達は、ジョンだけじゃなくって
もうこの世に居ない人ばかりだなって。

ジョンも、フレディも、ブライアン・ジョーンズも、マリオットも、ロニー・レインも、
マーヴィンだって居ないんだから。

でも、ポールは毎年この日に何を思うんだろう。

凡人にはわからないな、他人が何をいわんやだろうし。


「Bless You」

ありがとう、貴方と同じ星座なのが数少ない誇りです。
posted by cafebleu at 23:08| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | John Lennon | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月03日

Rock Montreal

”ライブバンドとしての絶頂期を捉えた貴重なフィルム”

『Rock Montreal(ライブ・イン・モントリオール'81)』



以前から言ってたように、満を持してクイーンのレビューと言うかコラムを。

敢えてアルバムではなく、去年リリースされたこのライブ映像からで。
クイーンは、映像的なバンドであり、ライブアクトとしても素晴らしかった。

このDVDは名前の通り81年のツアーからカナダ・モントリオール公演を
収めたもので、そういった点では普通のライブ映像である。
時期的にはもっとも北米地域で商業的に成功した時期で、アルバムとしては
『ザ・ゲーム』に伴うツアーと言える。このアルバムには「愛と言う名の欲望」と
「地獄へ道づれ(アナザー・ワン・バイト・ザ・ダスト)」と言う2曲の全米No.1ソングが
収録されていた。

また、これ以外にも初の南米への大規模ツアーも成功させ、ブラジル公演では
13万人と言う、ちょっと想像もつかないような人数を動員したライブを行っている。

そのツアーの締めくくりとして、北米ツアーのファイナルの様子を切り取ったものが
本作と言う事になるだろうか。

そして、この公演は最初から劇場での公開等を想定していたようで、
35mmフィルムで撮られている。この部分が他のクイーンのライブ映像と
大きく異なるところで、そのフィルム独特の映像の雰囲気も含めて素晴らしく、
最初から作品を意識していたこと、アルバムが商業的に成功したこと、
直前までの南米公演を成功裏に終えてることで、彼らのテンションも非常に
高いと言える。

こういった要素が重なり、ライブ作品としても最高の作品となっている。

最もこの作品はずいぶん前から流通していて、僕も10数年前にVHSビデオで
この作品を持っていたのだが、その時は映像のピッチがかなりおかしくて、
全体的にかなり早く、キーも一音近く上がってしまっていた上、時折ピッチが
揺らいでいて、急に遅くなったりしている上、やや全体の楽器ミックスのバランスも
おかしくて、音楽作品としては厳しい状態となっていて非常に残念なものだった。

この手の問題はフィルム作品には多く、ウイングスの『ロック・ショウ』もピッチが
早めだったし、逆に90年のツアーを捉えた『ゲット・バック』はピッチが遅かった。

しかし、今回のリマスタリングで映像も磨かれたのは勿論の事、ピッチの問題も
丹念に修正したようで通常のキーで聴ける様になっている上、揺らぎも解消。
更にはサウンドのリマスタリングが素晴らしく、実はマスターの状態も良かったようで、
ライブ音源としては極上の音質で丁寧なリマスタリングが行われている。
もっと言えば、CDより元々の再生音質が高いDVDの利点を最大限利用しているとも言える。

元々ファンにとって、80年代前半におけるライブ音源の質が高いことは知られた話で、
ブートなどでは各種流出していたが、正式な作品としては余り残っていなく、
そういった意味でもこの作品のリイシューと、既にブートでは有名だった翌年の
ミルトン・キーンズ公演が収録された『ライブ・アット・ボウル』が立て続けにリリース
されたのは本当に嬉しい話ではあった。

映像は、当時のオープニング定番であった「ウィ・ウィル・ロック・ユー」の
バンド・バージョンからスタートする。
テンポも速く、ハードなアレンジが特徴だが、クイーンのオープニングとしては
ストレートだなとも思う。

そして、続いてこれも当時はよく演奏されていた「レット・ミー・エンターテイン・ユー」
へと続くが、これもかなりハードに演奏されており、特にドラムもヘヴィーである。
この辺りがクイーンのハードすぎないハード・ロック感覚で、それは万人にも
聴き易いし、彼らのバンドとしてのグルーヴが堪能できる部分である。

続いて、当時の新作『ザ・ゲーム』からのナンバーでアルバム・タイトルにも
かかった「プレイ・ザ・ゲーム」が登場。フレディ作曲らしいピアノ主体のバラード
ではあるが、スタジオ盤よりも力強く、ファルセットを用いずに歌いきってしまう
フレディの歌唱がかなり格好良く、この曲は明らかにライブの方が出来が良い。
また、この辺りでこのライブでのフレディの声が凄まじいコンディションである事が
良くわかる。


「Play The Game」(Freddy Mercury)

続いて代表曲の一つ「サムバディ・トゥ・ラブ」もオリジナルを遥かに凌駕するヴォーカルで、
若い頃のようなややナルシスティックな歌唱法から、より声の張りを生かした
力強い歌い方へとシフトしていることが聴いていると良くわかる。
そして、それはこの曲の持つゴスペル的要素をスタジオ盤より強く印象付けている。

ライブならではの曲と言うならば、「ゲット・ダウン・メイク・ラブ」が出色の出来では
無いだろうか。正直『世界に捧ぐ』ではその艶かしさ?は感じつつもそれほど
重要な楽曲とは思ってなかったが、ここでのテイクは、長年のバンドの呼吸も
素晴らしいし、息が合ってないと非常に難曲ではないかと思う。
また、曲としては”クイーン流サイケ・ファンク・ブルーズ”と言ったような誰にも
頼まれてないような新境地なのだが、非常にライブ映えのする曲である。
フレディのヴォーカルの”切れ”の部分を堪能できる一曲である。


「Get Down Make Love」(Freddy Mercury)

後は「セイブ・ミー」だろうか。これは以前の日記でも紹介したが、ある意味屈託の
無い最強のロッカ・バラードで、フレディのヴォーカルの美しさ、表現力が堪能できる。

この曲に限ったことではないが、クイーンの面々と言うのは、ブライアンを除いて、
ある意味凄く自分たちの演奏を過小評価していると言うか、それは80年代と言う
時代も有るのだろうけど、凄くスタジオでは冷静な判断を下せる人たちである。
例えばそれは、ドラマーであるロジャーの代表曲「ラジオ・ガ・ガ」が好例で、
あれだけライブで自己主張の激しいドラムを叩く人が、あの楽曲に合ったアレンジを
考えた場合、レトロモダンとも言えるような趣に向かい、メロディックな楽曲に
敢えて16ビートの淡々とした打ち込みを採用し、本人はドラムすら叩いていないのだ。
この辺はジョンやフレディにもある傾向で、フレディもスタジオではかなりヴォーカルに
エフェクツをかけたりすることがある。ブライアンのギターはそれ自体がクイーンの
サウンドの特徴なので、『ホット・スペース』以外ではそれ程音色にもいつも
変化が無いのだが(そこが強いて言うとクイーンの苦手なところではある)、それにしても
作曲者が自らの楽器を入れないというのは大胆と言うか、冷静な判断力だろう。

ロジャーは特にそういう傾向があり、もう一つの彼の代表曲「ア・カインド・オブ・マジック」
でも打ち込みを採用している。

でも、彼らの演奏力というのは、単に上手いとかそういうところを通り越したところで
非常に稀有なグルーヴを持っており、そこが「楽曲はキャッチー、演奏はハード」と言う
クイーンならではのマジックを生み出しているので、実はライブではまったときは
遥かにスタジオのテイクを凌ぐ力が有るのではないかと思っている。
その辺りが英国の大衆的なバンドとしての存在をビートルズから受け継ぎつつも、
明らかにビートルズとは異なる要素なのである。それは70年代以降のバンドと言う
ライブで魅せる部分が無いと生きていけない時代だったと言う背景もあるだろうが。

話は戻って「セイブ・ミー」では、彼らならではのマルチ・プレイヤーぶりが伺える。
ブライアンのピアノでスタートし、フレディはヴォーカルのみで最初は始まるのだが、
途中のギターに変わるところからフレディがピアノをバトンタッチし、
”魅せる楽器交代”を披露している。この辺りが、精神的にビートルズの影響を
クイーンに感じると思うのは僕だけであろうか。

しかし、掛け値無しに美しい楽曲で、何度も言っているがこの曲が僕は彼らの中で
一番好きだし、こう言った楽曲を書けるブライアンの才能はギタースタイルこそ
余り好きではないのだが、改めて認めるべきところであろう。


「Save Me」(Brian May)

中盤はお得意の「ナウ・アウム・ヒア」を主体にした長いメドレーがあり、その中で
各自のソロ・タイムなど、ライブならではの長尺な構成がある。この辺もクイーンの
ライブではお馴染みの所か。

途中でデビュー当時の「キープ・ユア・セルフ・アライブ」がタイトな演奏を聴かせるが、
この曲や後のツアーで取り上げた「輝ける7つの海」辺りを聴いていると、クイーンが
グラマラスなハードロックバンドとしてデビューしつつも、この時点からそう言った
カリスマ性よりもキャッチーな要素を併せ持っていたのだなと改めて感じたりする。
やはりクイーンは総じて”ポップ”なバンドなのである。


「Keep Your Self Alive」(Brian May)

当時のヒット曲「愛と言う名の欲望」以降は代表曲を畳み掛ける構成となり、
そのままラストの「ウィ・アー・ザ・チャンピオン」へと雪崩れ込む。
これは当時のライブのお決まりの流れであるが、爽快である。

この中でも「ボヘミアン・ラプソディ」のこの時代ならではの若い頃より
マッチョなパワー?の増した力強い歌唱であるとか、「地獄へ道づれ」の
彼ららしいへヴィーなグルーヴによるファンク解釈は聴き所である。


「Another One Bites The Dust」(John Deacon)

音源的には80年当時のものとは思えないほどマスターの状態も良かったようで、
多少チャンネルへの回り込みは有る様だけど、これほど抜けの良いライブ音源も
そう無いので、それだけでも良かったし、これだけバンドを褒めておいてなんなのだが、
やはりフレディのヴォーカルと言うのは唯一無比の力強さと美しさを両立させている、
他では絶対無いオリジナリティのあるものである。
彼が歌うことによって平凡な曲を佳曲クラスにしてしまったことは決して少なくなかっただろう。
やっぱりクイーンはフレディなのである。彼の表現豊かなヴォーカルも有ったから
他の三人も素晴らしい楽曲を書き上げられたと言うのは言いすぎだとしても、一因としては
有り得る話ではないだろうか。

また、フレディやバンドの年輪なども一番若さと円熟のバランスが良い頃だった様で、
これ以前やこれ以降では見れなくなるバンドとして、ヴォーカリストとしての絶頂を
捉えている点でも本当に素晴らしいライブ盤である。これを聴くと、正直この数年前に
ライブ・アルバムとして正式にリリースされた『ライブ・キラーズ』って一体何だったんだ
と言う気持ちにさせられるほど出来には差があると言わざるを得ない。

そして彼のポジティブな歌声は、落ち込んでいる人や思い悩んでいる人に力強く
響く、大衆性も持ちえている。それは素晴らしい事である。

僕がいつも思うのは、通り一遍の精神性を醸し出しているような音楽よりも、
音楽が音楽で有る事にこだわるような、山下達郎であるとか、ポール・ウェラーの
ような人たちは、逆にその表層的でその実、商業的な精神性よりも遥かにリアリティを
感じるときがある。音楽は商業なのだから、そこが成り立った上で、多くの人を
感動させられると言うのはショービズとして最適だし、彼らやフレディが人を感動
させられるのは単に売れ線の楽曲を書いているからと言う訳ではないと思う。
商業的だから、音楽的だからこそ深みのある人間性が醸し出されるのも音楽である。

映像としても改めてフィルム録画の良さを痛感できるし、スタジアム・バンドとしての
クイーンの醍醐味が、自由に稼動する照明効果辺りからもうかがえる。

僕らの時代と言うのは、グランジ以降というか、とにかくそういった物に対して否定的な
時代で、せいぜい世代を伝えているバンドで大仕掛けを施していたのはU2くらいの
物であった。ペイヴメントが見せるような、平気で演奏途中にチューニング音を聞かせて
しまうようなアマチュアリズムがいけないとは思わないが、敢えて言えばそんなものは
アマチュアのライブを観に行けばいつでも見れる類のものである。
それに対して、これでもかと言うような演出をし、「僕は貴方達を楽しませますよ」と
歌いきってしまうような”ショー”だって否定する必要は全く無いのである。

スケールの大きいプロのバンドでしか見られない”ショー”だって素晴らしいものだし、
本当にクイーンにはそれが良く似合った。

これだけごたくを並べても彼らを生で観れなかったのは、今でも心残りである。
posted by cafebleu at 04:58| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Queen | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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